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夏バテを予防する食養生
★三大栄養素(たんぱく質、糖質、脂質)をきちんと取る
三大栄養素は生命を維持する上でエネルギー源となる大切な栄養素。
これらがバランスよく取れていないと、体は働かず、いくら疲労回復に有 効な栄養素を取っても有効に働きません。
肉・魚・豆類で良質なたんぱく質を、米・麺類などで糖質を、種実・豆類・魚類などで良質な脂質を取りましょう。
糖質はとくに夏バテ予防効果の高い胚芽米や全粒粉で作ったパンがおススメです。
雑穀の胚芽部分には「疲労回復のビタミン」と呼ばれるビタミンB1などのB 群が豊富に含まれているので、胚芽部分を残した胚芽米や全粒粉入りのパンは、疲れた体を回復するのに有効です。
夏の疲労回復やエネルギー源として、精製されていない穀類を努めて摂取するように心がけましょう。
★一日3回(朝・昼・晩)、規則正しく食事を取る
食欲がなくても、規則正しい食事を取ることが大切です。
食べなければエネルギー不足を引き起こし、結果夏バテになるという悪循環に陥ります。
少量でも良質な栄養素を取り、疲れを溜めない食生活を習慣付けることが大切です。
★消化酵素の高い食品を取る
暑さから消化酵素の働きが弱ってくると、食べたものが十分に消化されず、栄養素を体内に取り入れることができません。
食欲不振の時には、消化酵素を多く含んだ食品を食べ合わせるようにしましょう。
やまのいも、大根おろしなどがおススメです。
★意識して水分を補給する・飲む時は冷やしすぎないこと
暑い夏は汗を出すことで体温の調整を行なっています。
汗として水分が体外に出てしまうと、血液は粘り脳梗塞や心筋梗塞の要因ともなりやすいので要注意。
汗にはミネラル類が多く含まれおり、ミネラル不足は神経や筋肉の機能を低下させ疲れをため込みます。
水分補給時には、ミネラル類が含有され ているものを取ることが大切です。
おススメは麦茶。
大麦には体を冷やす働きがあるので、麦茶は夏に適した飲料です。
また、水分を多く含んでいる野菜や果物もおススメです。
スポーツドリンクはミネラルを含有しており吸収はよいのですが、糖分が多いため、逆に喉が渇いてしまうという欠点があり、多飲はおススメできません。
また、ビールは利尿作 用が高いので、水分補給には適しません。
いずれも、冷やしすぎないで飲むようにしましょう。冷やしすぎた飲料は、胃腸の消化機能を低下させ、食欲不振を引き起こします。
★糖分の 多い飲料もNG
糖分の多い飲料は血糖値を短時間で上げるため、即エネルギー源となる反面、 浸透圧利尿作用が発生して水分が失われる結果を招きます。
リバウンドで血糖値が急激に低下するため、水分保持能力が低下して水分喪失が 促進されます。
★朝食はしっかり食べること
朝食を食べないでいると血糖値が下がり、水分保持能力が低下します。
そのため、運動中の脱 水が簡単に進行する結果を招くので要注意。
エネルギー不足で脳も十分に機能しません。
★急に熱くなる日に注意する
熱中症は入梅入り前 の5月頃から発生し、梅雨明けの7~8月に多発する傾向を持っています。
梅雨の合い間で突然気温が上がった日や、前日に比べて急に気温 が上がった日には特に気をつけましょう。
★肥満に注意
学校管理下における熱中症死亡事故の約7割は肥満の人というデータがあります。肥満の他 、虚弱体質・高血圧・心疾患・糖尿病などの疾患を持っている場合も、熱中症にかかりやすい傾向にあります。
規則正しく栄養バランスの取 れた食事を常に取るように心がけましょう。
食べ物の栄養成分を知り、賢い食べ合わせをすることは、自分の健康を管理する上で大切なこと です。
夏バテを予防するためには、食養生と同時に、体に疲れを溜めない生活を営むことが大切です。次に挙げる暮らしの養生は、免疫力を低下させないためにも大切です。
★温度差は5℃を目安に
私たちが対応できる温度差は約5℃といわれています。
室外が32℃であれば、室内の温度は27℃がベスト。
ちょっと暑いと感じる温度です が、27~28℃の温度が体にもっとも負荷をかけない温度と考えられています。
冷房の効いた室内と、暑い室外の出入りを頻繁に繰り返すと、体の調整機能が 狂い、血管にも負荷を与えるので注意しましょう。
★睡眠を十分取る
睡眠不足は自律神経の乱れを引き起こします。
暑さで寝苦しい夜ですが、熟睡できる環境を整えましょう。
タイマーを設定してクーラーを利用したり、扇風機を上手に利用して、約7~8時間は休むようにしましょう。
★適度な運動で汗をかく
運動して汗をかくことで、筋肉中の乳酸などが体外に排出されるため、逆に疲れが癒されます。
汗の役割は「皮膚の表面で蒸発し、体の熱を奪うことで体温を一定に保つ」こと。汗をかくことで自律神経が正常に保たれ、血流がよくなって胃腸の働きも高まります。
毎日続けられる適度な運動(体操やすとれっちストレッチなど)をすることで、汗腺を鍛えましょう。