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体が硬ければ血管も硬い
*前屈の平均と血流*
体が硬い人は血管も硬くなっている傾向がみられることが最新の研究結果で明らかになってきた。
自分で体の柔らかさを測る場合は、立った姿勢から前屈し、指先がつま先に届けば標準的。
動脈の硬さは脈が血管を伝わるスピードで判定。
健康な血管にはゴムのような弾力があり、脈拍をいったん受け止めるため、脈が伝わる速度が遅くなる。
一方、硬くなった血管は拍動を吸収しにくいため脈が伝わる速度が速くなる。
体が硬い人ほど動脈が硬い傾向があり、明らかな差が出るのは40代以上。
体が硬い4~50代は、体が柔らかい同年代に比べ上腕から足首までの血管の脈拍が伝わる速度が1秒あたり約60センチ、60~80代では約100センチ速かった。
*卒中や梗塞*
弾力がある血管は第二の心臓のように補助ポンプ役を果たすが、血管が硬いと心臓が常に強い力で血液を送らねばならず、ますます血管に負担がかかって悪循環になってしまいます。
この時点ではあまり自覚症状はないが、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞を引き起こすことがあります。
筋肉は筋線維という細い細胞の束から成り、束のすき間をエラスチンなど弾力のある結合組織が埋めています。
歳をとるとこれらの結合組織が徐々に変質し、筋肉が伸びにくくなります。
加齢による組織の変性は、血糖値が高いなどの理由でさらに起こりやすくなります。
ストレスをためることも筋肉が硬くなる要因の一つです。
ストレスを感じると交感神経が働き、筋肉が緊張して硬く縮みます。
ストレスが続くと筋肉の柔軟性が低下。
またストレスは血圧を上げるため、高い血圧の負担に耐えられるよう、血管の筋肉が発達して硬くなります。
*力む運動は逆効果*
血管の柔軟性を保つために、運動は足踏みをするように走るスロージョギングなどの有酸素運動、ストレッチ、軽い筋力トレーニングの3種類の運動を組み合わせて行うことで、硬い筋肉に水を与えるような効果があります。
さらにストレッチで筋肉を刺激することで、血流がよくなり、体を伸ばす運動は交感神経の活動を落ち着かせ、身体の緊張をときます。
ただし、筋肉を鍛えようと力むようなトレーニングや心拍数が過度に上がる運動は逆効果になり、高血圧に耐えるため血管が硬くなってしまうので注意が必要です。